仕事終わり、玄関のドアを閉めた瞬間。
ふっと力が抜けて、そのままソファに沈み込む夜はありませんか。
「今日はもう、言葉を発する気力もない」
「誰とも話したくない。ただ、心が休まる時間だけほしい」
僕は、広告代理店の映像プロモーション部で約10年、
そして独立してからはVOD専門メディアの編集長として、
のべ500件以上のドラマ・VOD案件に関わってきました。
視聴データと、ユーザーの生の声を何千通も見てきた中で、
ひとつだけ確信していることがあります。
「仕事でボロボロに疲れた夜を救うのは、壮大な名作映画ではなく、
“ちょうどいい温度のドラマ”だということ。
たった1話、30〜40分の短い物語が、
呼吸を整え、こわばった心をゆるめ、
「明日もう一回だけ頑張ってみるか」と思わせてくれる。
それは、マーケティングの数字では測りきれない、
けれど確かに存在する“感情の変化”です。
この記事では、
VODマーケティングストラテジストとして数多くの配信サービスと仕事をしてきた僕が、
「仕事で疲れ切った大人の心に、本当に効いたドラマ」だけを10作品厳選し、
そのすべてがどのVOD（動画配信サービス）で観られるのかまで、
“感情導線×サブスク選び”の視点で整理しました。
スクロールしていく数分のあいだだけでも、
あなたの頭の中から、今日のメールと会議とタスクの山が少しだけ遠のきますように。
このページが、あなたの疲れた夜の“ひとすくいの救い”になれば嬉しいです。
【まず最初に】仕事で疲れた心に効く“ドラマの3タイプ”
広告代理店で朝までプレゼン資料を直していたころ、
独立してから一人で締め切りと戦うようになってからも、
「今日もうムリだ」とソファに倒れ込む夜は、数えきれないくらいありました。
そんな夜、救ってくれたのはいつもドラマでした。
その一方で、VODの広告や編成に携わる立場として、
視聴データやユーザーインタビュー、ストレスケアやポジティブ心理学の文献もずっと追いかけてきました。
自分の体験と、数字と、声と、研究をひたすら重ね合わせてきた結果、
ひとつだけはっきり言えることがあります。
「仕事で疲れた大人の心に効くドラマには、明確な“3つのタイプ”がある。」
これは、徹夜明けのリビングでリモコンを握りしめていた僕自身の実感であり、
何千件という視聴後アンケートや、心理学の知見ともきれいに重なっていった結論です。
① 泣けるドラマ ― 感情浄化（カタルシス）
代理店時代、深夜2時にクライアントから追いメールが来て、
悔しさと情けなさで胸がいっぱいになった夜がありました。
その日、何も考えられずに再生したのは、たまたま見つけた“しっとり系のヒューマンドラマ”。
物語が進むうちに、気づいたら勝手に涙が出ていました。
ストーリーの登場人物のことを思って泣いているようで、
実は一番泣きたかったのは自分自身だったんだと思います。
心理学では、溜め込んだ感情を「涙」という形で外に流す行為を
カタルシス（感情の浄化）と呼び、ストレスケアの基本のひとつとしています。
静かに泣けるドラマを観たあとの、自分の呼吸がゆっくり深くなっている感じは、
まさにその理論を体で実感した瞬間でした。
実際に、視聴者へのインタビューでも
「ちゃんと泣けた日の翌朝は、不思議と職場の空気がマシに感じる」
という声を本当によく耳にします。
心がギュッと締め付けられた日ほど、やさしい“泣ける物語”は、
あなたの中に溜まった感情を、安全な場所でそっと解放してくれます。
僕自身、何度もそれに救われてきました。
② 笑えるドラマ ― ストレスホルモンを減少
逆に、「今日は泣くエネルギーすら残っていない」という夜もあります。
資料の修正に追われて、終電を逃して、タクシーの中で通知が鳴り続ける──
そんな日に限って、泣ける系を再生すると、気持ちが追いつかないことも多い。
そんなとき、僕がよく選ぶのは“軽いコメディ”です。
ぼーっと眺めているだけで、ふいに吹き出してしまう。
その一瞬で、さっきまで張りつめていた心がふっと緩む。
笑うとき、脳内ではエンドルフィンやドーパミンといった“気分を上げる物質”が分泌され、
ストレスホルモンであるコルチゾールを下げる働きがあることは、複数の研究で示されています。
これは僕の感覚だけでなく、ストレスケア分野では比較的よく知られている事実です。
理不尽なクレーム、終わらない会議、積み上がるタスク。
「もう笑うしかない」という夜、
本当に文字通り“笑わせてくれるドラマ”に救われたことが何度もあります。
肩の力を抜いて笑わせてくれるコメディは、
仕事でこじれたメンタルをいったんニュートラルに戻してくれる、最強の処方箋です。
③ 日常系・癒し系 ― 脳疲労のリセット
そして3つ目が、“何も考えたくない夜”のための日常系・癒し系ドラマです。
独立してから、スケジュールも売上も全部自分の責任になったとき、
僕の視聴履歴は、はっきりとこのジャンルに偏り始めました。
仕事のことを考えるのをやめたいのに、頭の中でメール文面や数字ばかりがぐるぐる回っている。
そんな夜、僕はよく“何も起きないドラマ”を選びます。
登場人物の会話は穏やかで、音も静か。
ストーリーも大きく動かない分、脳はフル回転しなくていい。
それは、頭の中に「思考しなくていい時間」をプレゼントしてくれる感覚に近いです。
実際、VODメディア「STREAMING ATLAS」で視聴ログとアンケートを分析していると、
「忙しさがピークの時期ほど日常系作品の視聴が増える」という傾向が、かなりはっきり出ます。
仕事のスイッチが切れないまま過ごしていると、
気づかないうちに脳がオーバーヒートしていきます。
そんなとき、“日常が淡々と流れていくドラマ”は、
疲れた脳にそっと保冷剤を当ててくれるような存在になってくれるのです。
癒されたい夜に観るべきオススメドラマ10選
ここから紹介する10作品は、
僕自身が「もうダメだ」とソファに沈み込んだ夜に、何度も助けられてきた作品であり、
VODメディア「STREAMING ATLAS」の読者アンケートやSNSで、
「仕事でしんどいときに繰り返し観ている」と名前が何度も挙がったタイトルでもあります。
いわゆる“話題作ランキング”とは少し違います。
“泣ける・笑える・ほっとする”の3カテゴリで、実際に疲れた社会人の心を支えてきた10本だけを、
現場の声と自分の実体験を重ねながら厳選しました。
2-1「泣いてほぐれる」ドラマ
① 『重版出来！（じゅうはんしゅったい）』
ジャンル：お仕事×ヒューマン
配信：U-NEXT / Hulu
出版業界を舞台に、漫画編集部の人たちが「一冊の本」を世に出すために走り回る物語。
業界は違うのに、会議室の空気や“数字と理想の板挟み”の感じが、あまりにもリアルで、
初めて観たとき、僕は途中で一時停止して深呼吸をしたのを覚えています。
広告代理店にいた頃、この作品を社内の勉強会で流したことがあります。
観終わった若手社員たちが口を揃えて言ったのが、
「自分の仕事を、もう一度好きになれた」という感想でした。
努力が報われない日でも、「もう少しだけやってみよう」と背中を押してくれる。
これは、“お仕事ドラマ”を超えて、
働く大人の心に再び火を灯してくれる、あたたかな一作です。
② 『コウノドリ』
ジャンル：医療ドラマ（ヒューマン）
配信：Paravi系（U-NEXTなどで取り扱い変動あり）
産科を舞台に、生まれてくる命と、それを迎える家族たちの物語。
優しすぎる産科医・鴻鳥先生の言葉ひとつひとつが、
仕事や生き方で自分を責めがちな大人の心にも、まっすぐ届いてきます。
僕自身、仕事で大きなミスをして落ち込んでいた夜にこのドラマを観て、
「完璧じゃなくてもいい、ちゃんと向き合っていることそのものが尊いんだ」と、
自分を少しだけ許せるようになった経験があります。
視聴者の感想を追っていると、
「仕事で心がすり減っていたのに、なぜか“自分のこと”として泣いてしまった」
というコメントが本当に多い作品です。
涙がそのまま「デトックス」になる夜に、静かに再生ボタンを押したくなるドラマです。
③ 『This Is Us／36歳、これから』
ジャンル：海外ヒューマン
配信：Disney＋
家族の過去と現在が幾重にも重なり合い、ひとつの物語になっていく『This Is Us』。
36歳という年齢設定が、30代〜40代の“ちょうど苦しい世代”の心に刺さります。
僕がこのドラマを観ていて何度も心をえぐられたのは、
「親から受け継いでしまった不器用さ」や「誰にも言えないコンプレックス」に向き合う場面でした。
会社での役割、家族との距離、親との関係、自分の不完全さ。
つい目をそらしたくなる部分に、そっと光を当ててくれるのがこの作品です。
傷ついても、愛し、愛される。その繰り返しの中で、人は前に進んでいけるのだと気づかせてくれます。
2-2「笑ってリセット」ドラマ
④ 『逃げるは恥だが役に立つ』
ジャンル：ラブコメ
配信：Netflix / U-NEXT
もはや説明不要の“平成〜令和を代表するラブコメ”。
放送当時、僕のタイムラインはこのドラマの話題で埋め尽くされていましたが、
おもしろさだけでなく、「働き方」「パートナーシップ」の描き方があまりにも今的でした。
個人的に忘れられないのは、仕事で大きなプレゼンを終えた夜。
緊張の糸が切れて何もしたくなかったのに、
なんとなく流し見していた『逃げ恥』に、気づいたら声を出して笑っていたことです。
僕の元に届いた感想の中でも、
「仕事の愚痴を言う前に、とりあえず逃げ恥をつけるようになった」
という声が本当に多い作品。
明るいキャラクターたちの掛け合いと心地よいテンポ感で、
仕事のストレスをふっと空中に溶かしてくれる“軽やかドラマ”の代表格です。
⑤ 『The Good Place』
ジャンル：海外コメディ
配信：Netflix
死後の世界を舞台にした、一風変わったコメディドラマ。
初めて観たとき、「こんな切り口で“良い人生”を語るのか」と衝撃を受けました。
「自分は良い人間なのか？」「幸せって何だろう？」という重めの問いを、
ポップで笑える形に変換してくれるのが、このドラマのすごさです。
VODの編成会議でも、この作品を例に“軽いけど深い作品”というカテゴリーが語られることがあるほど。
軽くて短いのに、見終わったあとにふっと心が軽くなっている──
そんな“不思議と救われる”作品です。
⑥ 『きのう何食べた？』
ジャンル：ほのぼの系ヒューマン
配信：U-NEXT / Netflix（変動あり）
弁護士と美容師、男性同士のカップルの「ごはんのある日常」を描いた作品。
仕事でズタボロに疲れた夜、コンビニおにぎり片手にこのドラマを流したとき、
「ちゃんと自分にもご飯を用意してあげよう」と思い直したことがあります。
LGBTQ+を扱いながらも、説教じみたメッセージではなく、
“誰かとごはんを食べる”というシンプルな幸福に焦点が当てられているのが、この作品の芯の強さです。
料理の音、キッチンの湯気、食卓に並ぶおかず。
そのすべてが、疲れた夜に「今日はカップラーメンでいいか」と思っていた自分を、
そっと優しく包み込んでくれます。
キャラクター同士の静かな幸福感が、あなたの心にも確かなぬくもりを残してくれるはずです。
2-3「何も考えずにほっとする」日常系ドラマ
⑦ 『孤独のグルメ』
ジャンル：グルメ／日常
配信：Amazon Prime Video / Netflix / U-NEXT
主人公・井之頭五郎が、ひたすら一人でご飯を食べるだけ。
説明してしまうとそれだけなのに、なぜか多くの社会人がこの作品に救われています。
僕も例外ではなく、提案がうまくいかなかった夜や、
打ち合わせで自分の意見を押し通せなかった夜に、
よくこのドラマを流しながらテイクアウトのご飯を食べています。
仕事の悩みや人間関係からいったん離れて、「ただ美味しいものに集中する」時間。
これは脳科学的にもストレスケアとして理にかなっているうえに、
実体験としても「今日はこれでいいや」と、そっと自分を許せるようになる瞬間でもあります。
何も考えずに、“食の幸福”に浸れる最強の癒しドラマです。
⑧ 『サ道』
ジャンル：サウナ×日常
配信：U-NEXT
サウナ好きの間ではもはや“教科書”的存在になったドラマ。
僕自身、この作品をきっかけに本格的にサウナにハマり、
「仕事のことを考えない時間って、こんなに貴重なんだ」と痛感しました。
ストーリーそのものはゆるやかに進むだけなのに、
観ているうちに自分の体温まで変わっていくような不思議な感覚があります。
ドラマを観ているだけで、こちらまで“ととのう”感覚。
情報や刺激に疲れきった夜に、頭のスイッチをまとめて切ってくれる一本です。
⑨ 『深夜食堂』
ジャンル：ヒューマン／日常
配信：Netflix
深夜0時から朝7時まで開いている、とある路地裏の小さな食堂。
フリーランスになって、仕事がうまくいかない時期に、
このドラマを観ながら「自分もいつか、このカウンターに座る側の人間だ」と勝手に思っていました。
派手な展開はありません。
ただ、マスターと客の何気ない会話と、一皿の料理。
それだけで、なぜか自分の中にあった寂しさや孤独が、少しずつ溶けていきます。
心が“ふっとゆるむ”瞬間を、何度でもくれる名作です。
⑩ 『珈琲いかがでしょう』
ジャンル：癒し系ロードムービー
配信：U-NEXT
移動珈琲屋の主人公が、各地で出会う人々の心を、1杯の珈琲とささやかな会話でほぐしていく物語。
フリーランスになりたてで不安だらけだった頃、
このドラマの“どこかはぐれ者だけど、誰かをあたためる仕事”というスタンスに、何度も励まされました。
画面から立ちのぼるような珈琲の香り、ゆったりとした時間の流れ。
「今日はもう何もしたくない」という日にこそ、そっと再生ボタンを押してほしい、大人のヒーリングドラマです。
各ドラマが観られる“VODサブスク一覧表”
どれだけ良い作品に出会っても、「どのサブスクで観られるのか」が分からなければ、
疲れた夜にはその一歩が重く感じてしまいます。
僕自身、仕事終わりに「あ、あのシーンが観たい」と思っても、
どのサービスに入っていたか思い出せず、そのまま力尽きたことが何度もあります。
そこで、上で紹介した10作品が主要VODで配信されているかどうかを、
“ヘトヘトな夜でも一目で分かる”ように整理しました。
| 作品名 | Netflix | Amazon | U-NEXT | Hulu | Disney＋ |
|---|---|---|---|---|---|
| 重版出来！ | × | × | ◎ | ◎ | × |
| コウノドリ | × | △ | △ | × | × |
| This Is Us | × | × | × | × | ◎ |
| 逃げ恥 | ◎ | × | ◎ | × | × |
| The Good Place | ◎ | × | × | × | × |
| きのう何食べた？ | ◎ | × | ◎ | × | × |
| 孤独のグルメ | ◎ | ◎ | ◎ | × | × |
| サ道 | × | × | ◎ | × | × |
| 深夜食堂 | ◎ | ◎ | ◎ | × | × |
| 珈琲いかがでしょう | × | × | ◎ | × | × |
※この記事の表は執筆時点の配信状況をもとにしています。
VODは作品の入れ替わりが激しいジャンルなので、視聴前には必ず各サービスの公式ページで最新情報をご確認ください。
疲れた社会人にはどの動画配信サービス（VOD）が向いている？
ここからは、僕がVOD各社のキャンペーン設計やタイアップ記事の監修に関わる中で、
「仕事で疲れた人ほど、どのサブスクと相性がいいか」を見てきた視点と、
自分自身がヘトヘトな夜にリモコンを握ってきた実感の、両方からお話します。
作品ラインナップはもちろん大事ですが、
疲れきった夜にとって致命的なのは、
「探すのが面倒」「操作が分かりにくい」といったストレスです。
実際、読者アンケートでも「作品を探しているうちに疲れて観る気がなくなった」という声は、本当に多い。
ここでは、“仕事終わりの視聴”にフォーカスして、
使いやすさ × 癒し作品の多さ × コスパの3軸でざっくりと特徴を整理します。
U-NEXT ― 癒し・ヒューマン系ドラマの宝庫
作品数は国内トップクラス。
泣ける系・日常系・ヒューマン系ドラマの厚みは、
僕の体感でも、案件で関わってきた実務の感覚でも、U-NEXTが頭ひとつ抜けています。
- ジャンルがとにかく幅広く、「今日はこれ」という1本を見つけやすい
- 1話完結や短尺ドラマが豊富で、疲れた夜向きの構成が多い
- UIがシンプルで、カテゴリ検索・関連作品への導線が分かりやすい
「なんでもいいから、とにかく今夜を癒してくれる1本を」と思う夜に、
僕もまず最初に開くことが多いのがU-NEXTです。
Netflix ― 映像クオリティ×オリジナルの強さ
Netflixの強みは、なんと言ってもオリジナル作品のクオリティ。
映像の質、音、編集のテンポまで含めて、「作品そのものの“体験”」が非常に高いレベルで揃っています。
- 一気見したくなるシリーズが多く、「次の1話」が楽しみになる
- コメディ〜ヒューマン、海外ドラマまでジャンルが豊富
- レコメンド精度が高く、「なんとなく開いたら観たい作品が並んでいる」状態になりやすい
僕も仕事で疲れきった週末の夜、
「今日はNetflixに身を預けてしまおう」と決めて、
おすすめに出てきたドラマをそのまま信じて観始めることがよくあります。
疲れていても、「とりあえずNetflixを開けば何かある」という安心感を求める人に向いたサブスクです。
Amazon Prime Video ― とにかく気楽。深夜の軽視聴に最適
Prime Videoは、“生活インフラとしてのサブスク”に近い存在。
配送特典などとセットで使っている人も多く、
「気がつくと一番よく開いている」のがPrimeだったという声を、ユーザーインタビューでもよく聞きます。
- 『孤独のグルメ』『深夜食堂』など、疲れた夜の定番が網羅されている
- サブスク価格が安く、「とりあえず入っておく」選択がしやすい
- 観たい作品が決まっている人にはコスパがいい
僕自身も、「とりあえずPrimeを開いて、何か食べ物系を流す」という癒しルーティンを持っています。
「サブスクを増やすのはちょっと…」という人も、
まずはPrimeで“ゆるく始める”のは現実的な選択肢です。
Disney＋ ― 『This Is Us』などヒューマン系が強い
Disney＋はディズニーやマーベルのイメージが強いですが、
実は『This Is Us』のような上質なヒューマン系海外ドラマのラインナップも魅力です。
- いわゆる“大人向けの人生ドラマ”が刺さる人に相性がいい
- 仕事・家族・人生を見つめなおしたくなる作品が多い
「今日はちゃんと心と向き合いたい」という夜に、
僕はDisney＋を選ぶことが多いです。
どうせ観るなら、心に長く残る1本を――そう思う人に、静かにおすすめしたいサービスです。
【選び方】仕事帰りでもストレスなく観られるVODのポイント
VODの比較記事を書いていると、
「結局どれが一番いいのか？」と聞かれることが本当によくあります。
でも正直に言うと、“万人にとっての正解”はありません。
大事なのは、“疲れたあなた”にとってストレスにならないかどうか。
ここでは、ユーザー相談や取材で何度も聞いてきたリアルな声と、
自分の視聴体験を踏まえて、仕事帰りの人がVODを選ぶときのポイントを整理します。
① UI（操作画面）のシンプルさ
疲労した脳は、複雑な選択や情報量の多さにとても弱いです。
仕事終わりにVODを開いたとき、
「なんかごちゃごちゃしてて、どこを押せばいいのか分からなくて閉じた」という声は、本当に多い。
作品の画像が整然と並び、カテゴリや検索が直感的に分かるUIは、
それだけで大きなストレス軽減になります。
この点で言えば、NetflixやU-NEXTは、
映像プロモーションの現場から見ても“迷わせない設計”がよく練られているサービスです。
② レコメンド精度の高さ
「探すのが面倒で、そのまま寝てしまった」という声を、僕はこれまで何度も聞いてきました。
そして、それは僕自身の体験でもあります。
だからこそ、あなたの過去の視聴履歴から、
“今のあなたが好きそうな作品”を自動で出してくれるレコメンド機能はとても重要です。
特にNetflixは、このレコメンド精度の高さに定評があります。
ヘトヘトな日ほど、“選ばなくても、勝手に良いものが出てくる”設計は強い味方になります。
③ ダウンロード視聴ができるか
帰りの電車や、Wi-Fiが不安定な自宅環境で、
あらかじめダウンロードしておいた作品を観られるかどうか。
これは忙しい社会人ほど重視すべきポイントです。
僕も出張や移動の多い時期は、
「オフラインでも観られるかどうか」を基準に作品を選ぶことが増えました。
スマホだけで完結させたい人ほど、
「アプリの使いやすさ」と「ダウンロード機能の安定性」はチェックしておきましょう。
④ 1話完結作品の多さ
長編シリーズはたしかに面白いのですが、
疲れた夜には「続きが気になって眠れない」リスクもあります。
実際、僕も何度かそれで翌日の自分を苦しめました。
1話完結型のドラマは、
「今日の気持ちに区切りをつける」ための儀式としても機能します。
エンディングが流れたタイミングで深呼吸をひとつして、
「今日はここまで」と自分に言い聞かせるだけでも、睡眠の質は変わっていきます。
脳にとっても、ここで一度リセットできるので、
翌日の自分を少しだけ助けてあげる選択になります。
疲労回復のための「ドラマの見方」心理メソッド
最後に、VODを“ただの暇つぶし”ではなく、
「自分を回復させるためのツール」として使うための、ささやかなコツを共有します。
これは、僕自身がかなりメンタルを削られた時期をくぐり抜ける中で編み出した習慣と、
視聴者インタビューから見えてきた共通点をまとめたものです。
① 「5分だけ観る」ルールをつくる
疲れた夜ほど、「観始めるまで」が一番しんどかったりします。
ソファに倒れ込んだまま、リモコンを持つ手すら重い。
僕も何度も、そのままスマホを握ったまま寝落ちしました。
そこで自分に課しているのが、「とりあえず5分だけ観る」というルールです。
「5分観てつまらなかったらやめていい」と最初から決めておく。
不思議なもので、最初の5分で世界観に触れてしまうと、
そのまま自然に心がドラマモードに切り替わってくれます。
5分でやめてもいいし、続けてもいい。
とにかく、ハードルを限界まで下げてあげることが大事です。
② 集中しすぎない「解像度60%視聴」
仕事でずっと頭をフル回転させていた人ほど、
「ドラマもちゃんと観なきゃ」と思いがちですが、それは逆効果です。
僕も昔は、途中でスマホを触ってしまう自分を責めていました。
でもあるとき、「疲れた夜は、解像度60％で観ていい」と自分に許可を出してみたんです。
すると一気に、ドラマが「ちゃんと観るべきもの」から「ただそこにいてくれるもの」に変わりました。
ぼんやり眺めるだけでも、音や色、登場人物の表情が、
あなたの心に静かに働きかけてくれます。
全部を理解しようとしなくていい。
むしろ、“ながら見”くらいが、心にとってちょうどいい夜もあります。
③ 1話完結作品で「今日を閉じる」儀式にする
人間の脳は、「区切り」がないと休めません。
メールもチャットも24時間飛んでくる時代だからこそ、自分で“終わり”を決める必要があります。
1話完結ドラマは、その日一日の心の整理整頓をしてくれる、ひとつの儀式になります。
僕は、エンディングが流れたらテレビを止めて、深呼吸をひとつするようにしています。
「今日はここまで」
たったそれだけを習慣にするだけで、睡眠の質や翌朝の気持ちが、じわじわ変わっていきました。
④ 深夜は“音の優しいドラマ”を選ぶ
深夜帯は、交感神経から副交感神経へと切り替えていく大事な時間帯。
昔、アクション映画を観ながら寝落ちして、翌朝ぐったりしていた頃の自分に教えてあげたいのが、このポイントです。
日常系・ヒューマン系の、音が静かで語り口の穏やかなドラマは、
あなたの神経を少しずつ休息モードへと導いてくれます。
「眠れない夜」ほど、やさしい音の作品を選んであげてください。
画面の向こうの誰かのささやかな日常が、
あなたの今日の終わりを、少しだけやわらかく整えてくれます。
よくある質問（FAQ）
Q1. 疲れてるのにドラマを観ると余計疲れませんか？
これ、友だちからも本当によく聞かれます。
正直に言うと、「何を観るか次第で、めちゃくちゃ変わるよ」というのが僕の答えです。
広告代理店にいた頃、クタクタなのに勢いでサスペンスを再生して、
脳みそフル回転 → 眠れない → 翌日さらに死亡、という自爆をよくやってました。
あの頃の僕に「それはそうなる」と言ってあげたい…。
一方で、同じくらいヘトヘトな夜でも、
『深夜食堂』みたいな日常系や、『きのう何食べた？』みたいな静かなヒューマンものを流した日は、
呼吸がだんだん深くなっていくのが分かるんですよね。
日常系やヒューマン系のドラマは、
脳の“考える領域”よりも、“感じる領域”に働きかけてくれます。
視聴者インタビューでも、「観終わったら、なぜか楽になってた」という声がすごく多い。
だから、「疲れてるからドラマ全部NG」じゃなくて、
“疲れてるからこそ選ぶジャンルを変える”という感覚でいてもらえたらなと思います。
Q2. 仕事が忙しい日は映画よりドラマがいい？
僕の答えは、ほぼいつも「忙しい人こそドラマ推し」です。
代理店時代、よくやりがちだったのが、
「よし、映画で現実逃避だ！」と2時間の作品を再生して、
途中で寝落ち → どこまで観たか分からない → 結局見直す気力もなくなる、というパターン。
ドラマは1話30〜45分前後が多いので、
「今日は1話だけ」「オープニングまで」「ご飯食べ終わるまで」みたいに
“どこで区切るか”を自分で決めやすいんですよね。
しかも、仕事で疲れている日は、
脳が長時間の集中をそもそも求めていません。
だから、1話完結のドラマを「今日を閉じる小さな儀式」にするのは、かなり現実的でおすすめです。
Q3. サブスクはどれがコスパ良いですか？
これは飲み会でも100回くらい聞かれた質問です。
で、そのたびに僕は「何をコスパと呼ぶかで答えが変わるよ」と言ってます。
ざっくり分けると、僕の中ではこんなイメージです。
- とにかく色々観たい人：U-NEXT
→ 作品数とジャンルの幅が広くて、「今日は何観よう？」の選択肢が多い。 - 料金と“ついで感”重視：Amazon Prime Video
→ 配送特典込みで考えると、「生活の一部」としてのコスパが高い。 - 作品の質とオリジナル重視：Netflix
→ 「この2〜3本のために登録してもいい」と思わせるオリジナルが多い。
個人的な実感としては、
「1つだけに絞る」のではなく、生活スタイルに合わせて2つ持ちしている人が多いです。
たとえば、「Netflixでハズレなしのオリジナル＋Primeでゆるっと日常系」みたいな感じ。
自分がよく観るのが「ドラマなのか」「映画なのか」「アニメなのか」で、
コスパの良さはかなり変わってきます。
なので、まずはここを一緒に棚卸ししてみるのがおすすめです。
Q4. 泣ける系と笑える系、どっちが疲労回復に効きますか？
友だちにもよく「昴くん的にはどっち？」って聞かれるんですが、
僕の答えはいつも「その日による、が一番正しい」です。
たとえば、プレゼンに失敗して自分が嫌になってる夜は、
泣けるドラマでちゃんと落ち込んで、ちゃんと泣いたほうが回復が早かったりします。
僕も『This Is Us』で何度、自分の情けなさごと泣かされたか分かりません。
逆に、「とにかく頭を空っぽにしたい」「もう何も考えたくない」という日。
こういう夜は、絶対に軽いコメディのほうがいい。
『逃げ恥』とか『The Good Place』みたいに、
“頭を使わずに口元がゆるむ作品”が、いちばんの薬になります。
だから、作品を再生する前に、
「今日は泣きたい？ 笑いたい？ どっちでもない？」と、自分に一言だけ聞いてみてください。
そのときにふっと浮かんだほうが、今のあなたにとっての正解です。
Q5. 深夜に観やすいジャンルは？
深夜0時過ぎにLINEで
「いまから何観べき？」と聞いてくる友だちに、
僕がほぼ100％の確率で返している答えがあります。
「音が静かで、テンポがやさしくて、1話完結のやつにしな。」
深夜は、体も脳も本当は休みたい時間帯です。
そこで銃撃戦とか爆発シーンが続く作品を流すと、
一時的にはスカッとしても、そのあと眠りが浅くなることが多いんですよね。昔の僕みたいに。
だから、深夜は
『深夜食堂』
『きのう何食べた？』
『珈琲いかがでしょう』
みたいな、“静かな幸せがじわっとにじむ系”をおすすめしてます。
画面の光と音が、あなたの部屋の空気を少しだけ柔らかくしてくれる。
「今日も大変だったけど、まあ、いっか」と思えるところまで、そっと連れていってくれるはずです。
おすすめ記事
情報ソース・注意書き
本記事の内容は、
VOD広告・編集・レビュー監修として関わってきた500件以上の案件で得た実務経験と、
Filmarks（フィルマークス）、
映画.com、
各公式VODの配信情報、ドラマ公式サイトなどの一次情報をもとに構成しています。
また、視聴者アンケートやSNSで寄せられた「仕事で疲れたときに観ている作品」の声も参考にしています。
主な参考元・公式サイト（一部）：
- U-NEXT公式：https://video.unext.jp/
- Netflix公式（日本）：https://www.netflix.com/jp/
- Amazon Prime Video公式：https://www.amazon.co.jp/gp/video/storefront
- Disney+（ディズニープラス）公式：https://disneyplus.disney.co.jp/
- Hulu公式：https://www.hulu.jp/
- ドラマ『重版出来！』公式サイト：https://www.tbs.co.jp/juhan-shuttai/
配信状況や料金プランは日々変動しており、
この記事の情報はあくまで執筆時点のものです。
実際に視聴される際は、必ず各動画配信サービスの公式ページで最新の情報をご確認ください。
また、本記事は医学的・専門的な治療アドバイスを提供するものではなく、
あくまで「心の休息のきっかけ」としてドラマを紹介するものです。
――今日という一日がどれだけハードだったとしても、
スクリーンの向こうには、あなたの心にそっと寄り添う物語が待っています。
その物語のひとつが、今夜、あなたの“もうひとりの自分”になってくれますように。
コメント